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久遠の線香花火
懐古 ほんっと最悪!! 高校2年の夏休み。せっかく友達と遊びに行く予定だったが、8月から夏休みの終わりまで 父の実家で過ごすことになった。 “ど田舎”と聞いているその場所での生活など、地獄以外のなにものでもない。 「はぁ…最悪。」 後部座席から、運転する父の後頭部に文句を投げる。 「まあ、そう言うな。ばあちゃんもじいちゃんもお前の顔をほとんど見られてないからな。たまには会ってやらないと。」 父は気まずそうに笑った。 いつもならうるさいくらい喋る母も、今日は家を出たときから口数が少ない。 一昨日あたりに喉が痛いって言っていた。 風邪でダルいのかも。 私は、生まれてすぐと小学生のときの2回父の実家に来たらしいけど、どちらも記憶にない。 よっぽど退屈すぎて、記憶ごと消し去ったのだろう。 やがて、見慣れた道から知らない道へと車は入っていく。 車内でスマホを見ると酔うし、外を見ていても退屈。 私は目を閉じ、そのまま眠ってしまった。 「ほら、ナツキ。着いたぞー。」 父の声で目を覚ます。 窓の外に広がっていたのは、一面の田んぼ。 そしてその奥には、木々が生い茂

社ノ黑狐
2 日前読了時間: 17分
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